第5講 貨運法5

第1編 貨物自動車運送事業法(貨運法)









12. 運行指示書(安全規則第9条の3)

(1) 指示・携行の義務(安全規則第9条の3第1項)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、乗務前の点呼・乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができない乗務を行う運転者の乗務ごとに、次の①~⑦の事項を記載した運行指示書を作成し、これにより事業用自動車の運転者に対し適切な指示を行い、及びこれを当該運転者に携行させなければならない。
 ① 運行の開始及び終了の地点及び日時
 ② 乗務員の氏名
 ③ 運行の経路並びに主な経過地における発車及び到着の日時
 ④ 運行に際して注意を要する箇所の位置
 ⑤ 乗務員の休憩地点及び休憩時間(休憩がある場合に限る。)
 ⑥ 乗務員の運転又は業務の交替の地点(運転又は業務の交替がある場合に限る。)
 ⑦ その他運行の安全を確保するために必要な事項



(2) 内容の変更(安全規則第9条の3第2項)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、乗務前の点呼・乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができない乗務を行う運転者の運行の途中において、
 ① 運行の開始及び終了の地点及び日時、又は、
 ② 運行の経路並びに主な経過地における発車及び到着の日時
に変更が生じた場合には、運行指示書の写しに当該変更の内容を記載し、これにより運転者に対し電話その他の方法により当該変更の内容について適切な指示を行い、及び当該運転者が携行している運行指示書に当該変更の内容を記載させなければならない。



(3) 途中から指示書が必要な運行に変更した場合(安全規則第9条の3第3項)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、運行指示書を作成する必要のない運行の途中において、事業用自動車の運転者に運行指示書を作成する必要のある乗務を行わせることとなった場合には、当該乗務以後の運行について、運行指示書を作成し、及びこれにより当該運転者に対し電話その他の方法により適切な指示を行わなければならない。



(4) 保存期間(安全規則第9条の3第4項)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、運行指示書及びその写しを運行の終了の日から一年間保存しなければならない。








13. 運転者台帳(安全規則第9条の5)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、運転者ごとに、下記①~⑧に掲げる事項を記載し、かつ、運転者台帳の作成前6月以内に撮影した単独、上三分身、無帽、正面、無背景の写真をはり付けた運転者台帳を作成し、これを当該運転者の属する営業所に備えて置かなければならない(同条第1項)。
 ① 作成番号及び作成年月日
 ② 事業者の氏名又は名称
 ③ 運転者の氏名、生年月日及び住所
 ④ 雇入れの年月日及び運転者に選任された年月日
 ⑤ 道交法に規定す運転免許証の番号及び有効期限・運転免許の年月日及び種類・運転免許に条件が付されている場合は、条件
 ⑥ 事故を引き起こした場合又は道交法の規定による通知(事業用車輌が事故を起こした場合等に使用者に対して行われる通知)を受けた場合は、その概要
 ⑦ 運転者の健康状態
 ⑧ 特別な指導の実施及び適性診断の受診の状況



● 一般貨物自動車運送事業者等は、運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合には、直ちに、当該運転者に係る前項の運転者台帳に運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、これを3年間保存しなければならない(同条第2項)。








14. 従業員に対する指導及び監督(安全規則第10条)

● 貨物自動車運送事業者は、国交大臣が告示で定めるところにより、当該貨物自動車運送事業に係る主な道路の状況その他の事業用自動車の運行に関する状況、その状況の下において事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転の技術及び法令に基づき自動車の運転に関して遵守すべき事項について、運転者に対する適切な指導及び監督をしなければならない。この場合においては、その日時、場所及び内容並びに指導及び監督を行った者及び受けた者を記録し、かつ、その記録を営業所において3年間保存しなければならない。 (第1項)



● 一般貨物自動車運送事業者等は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、次の①~③の運転者に対して、事業用自動車の運行の安全を確保するために遵守すべき事項について(1)特別な指導を行い、かつ、大臣が告示で定める(2)適性診断であって大臣の認定を受けたものを受けさせなければならない。(第2項)
 ① 死者又は負傷者が生じた事故を引き起こした者(事故惹起運転者)
 ② 運転者として新たに雇い入れた者(初任運転者)
 ③ 65才以上の者(高齢運転者)



● 貨物自動車運送事業者は、事業用自動車に備えられた非常信号用具及び消火器の取扱いについて、当該事業用自動車の乗務員に対する適切な指導をしなければならない。 (第3項)



● 貨物自動車運送事業者は、従業員に対し、効果的かつ適切に指導及び監督を行うため、輸送の安全に関する基本的な方針の策定その他の国土交通大臣が告示で定める措置を講じなければならない。(第4項)



(1) 特別な指導(国交省告示第1366号)

① 事故惹起運転者

I. 時期

● 事故後再度トラックに乗務する前に実施。



● ただし、やむを得ない事情がある場合には、再度乗務を開始した後1ヶ月以内に実施。



● なお、外部の専門的機関における指導講習を受講する予定である場合は、この限りでない。



II. 内容

● 事業用自動車の運行の安全及び旅客の安全の確保に関する法令等に基づき運転者が遵守すべき事項を再確認させる等、合計6時間以上実施。



② 初任運転者

I. 時期

● 当該事業者において初めてトラックに乗務する前に実施。



● ただし、やむを得ない事情がある場合には、乗務を開始した後1ヶ月以内に実施。



II. 内容



● 事業用自動車の安全な運転に関する基本的事項を理解させる等、合計6時間以上実施。



③ 高齢運転者

I. 時期

● 適性診断の結果判明後1ヶ月以内に実施。



II. 内容

● 適性診断結果より運転者が安全な運転方法を自ら考えるよう指導する。



(2) 適性診断(国交省告示第1366号)

① 事故惹起運転者

I. 時期

● 事故後再度トラックに乗務する前に実施する。



● ただし、やむを得ない事情がある場合には、再度乗務を開始した後1ヶ月以内に実施する。



II. 対象者

● ①死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ、当該事故前の1年間に交通事故を引き起こしたことがある者。②死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ、当該事故前の1年間に交通事故を引き起こしたことがない者、及び、軽傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ、当該事故前の3年間に交通事故を引き起こしたことがある者。



● 上記①、②の区分ごとにそれぞれの区分の運転者のための適性診断として国交大臣が認定した者を受診させる。



② 初任運転者



I. 時期

● 当該事業者において初めてトラックに乗務する前に実施。



● ただし、やむを得ない事情がある場合、乗務を開始後1ヶ月以内に実施。



II. 対象者

● ①初任運転者、及び、②運転者として常時選任するために雇い入れた初任運転者以外の者であって、当該事業者において初めてトラックに乗務する前3年間に初任運転者のための適性診断を受診したことがない者。



③ 高齢運転者

I. 時期

● 65歳に達した日以後の1年以内に1回とその後3年以内ごとに1回



II. 対象者

● 65歳に達した者




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