第3講 貨運法3

第1編 貨物自動車運送事業法(貨運法)







9. 運行管理者(法第18条)

法第18条第1項
一般貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務を行わせるため、国土交通省令で定めるところにより、運行管理者資格者証の交付を受けている者のうちから、運行管理者を選任しなければならない。





● 事業者は、各営業所において、一定数以上の運行管理者を選任しなければならない。事業用自動車29台までは1人以上。30台から59台までは2人以上。それ以後、1+事業用自動車/30の人数が必要(安全規則18条1項)。



● 一の営業所において複数の運行管理者を選任する一般貨物自動車運送事業者等は、それらの業務を統括する運行管理者(統括運行管理者)を選任しなければならない(安全規則第18条第2項)。



● 事業者は、所定の運行管理者資格者証を有する者又は、国土交通大臣が認定する講習を修了した者から、運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)を選任することができる(安全規則第18条第3項)。



(1) 運行管理者の業務(安全規則第20条)

法第18条第2項
前項の運行管理者の業務の範囲は、国土交通省令で定める。





● 18条2項を受けて定められた省令(安全規則20条)では以下の17(19)の運行管理者の業務を規定している。
 ① 一般貨物自動車運送事業者等により運転者として選任された者以外の者に事業用自動車を運転させないこと。
 ② 乗務員が休憩又は睡眠のために利用することができる施設を適切に管理すること。
 ③ 勤務時間及び乗務時間の範囲内において乗務割を作成し、これに従い運転者を事業用自動車に乗務させること。
 ④ 酒気を帯びた乗務員を事業用自動車に乗務させないこと。
 ④-2 疾病、疲労その他の理由により安全な運転・補助ができないおそれのある乗務員を事業用自動車に乗務させないこと。
 ⑤ 運転者が長距離運転又は夜間の運転に従事する場合であって、疲労等により安全な運転を継続することができないおそれがあるときは、あらかじめ、当該運転者と交替するための運転者を配置すること。
 ⑥ 過積載による運送の防止について、運転者その他の従業員に対する適切な指導及び監督行うこと。
 ⑦ 物の積載方法について、従業員に対する指導及び監督を行うこと。
 ⑧ 運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること。
 ⑨ 運転者に対して常務の記録をさせ、及びその記録を保存すること。
 ⑩ 運行記録計を管理し、及びその記録を保存すること
 ⑪ 運行記録することのできない事業用自動車を運行の用に供さないこと。
 ⑫ 事故の記録をし、及びその記録を当該事業用自動車の運行を管理する営業所において3年間保存すること。
 ⑫-2 運行指示書を作成し、運転者に携行させ、保存をすること。
 ⑬ 運転者台帳を作成し、営業所に備え置くこと。
 ⑭ 事業用自動車に備えられた非常信号用具及び消火器の取扱いについて、乗務員に対する指導、監督及び特別な指導を行い、運転者に適性診断を受けさせること。
 ⑮ 異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときは、乗務員に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講ずること。
 ⑯ 補助者に対する指導及び監督を行うこと。
 ⑰ 事故防止対策に基づき、事業用自動車の運行の安全の確保について、従業員に対する指導及び監督を行うこと。



● 運行管理者は、一般貨物自動車運送事業者等に対し、事業用自動車の運行の安全の確保に関し必要な事項について助言を行うことができる(安全規則第20条第3項)。



● 一般貨物自動車運送事業者は、運行管理者に対し、以上の①~⑰業務を行うため必要な権限を与えなければならない(法第22条第2項)。



● 一般貨物自動車運送事業者は、運行管理者がその業務として行う助言を尊重しなければならず、事業用自動車の運転者その他の従業員は、運行管理者がその業務として行う指導に従わなければならない(法第22条第3項)。



法第18条第3項
一般貨物自動車運送事業者は、第一項の規定により運行管理者を選任したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。





(2) 運行管理規程(安全規則第21条)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、運行管理者の職務及び権限、統括運行管理者を選任しなければならない営業所にあってはその職務及び権限並びに事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務の処理基準に関する規程(以下「運行管理規程」という。)を定めなければならない。(第1項)



● 運行管理規程に定める運行管理者の権限は、少なくとも運行管理者の業務(安全規則第20条)を処理するに足りるものでなければならない。(第2項)



(3) 運行管理者の指導及び監督(安全規則第22条)

● 一般貨物自動車運送事業者等は、運行管理者の業務の適確な処理及び運行管理規程の遵守について、運行管理者に対する適切な指導及び監督を行わなければならない。



(4) 運行管理者の講習(安全規則第23条)

① 講習を受けさせなくてはならない者

● 一般貨物自動車運送事業者等は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、次に掲げる①~③の運行管理者に国土交通大臣が告示で定める講習であって国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせなければならない。
 ① 死者若しくは重傷者が生じた事故を引き起こした事業用自動車の運行を管理する営業所又は営業停止命令・許可取消しの処分の処分(輸送の安全に係るものに限る。)の原因となった違反行為が行われた営業所において選任している者には、事故等があった日から1年(やむを得ない理由がある場合にあっては、1年6ヶ月)以内においてできる限り速やかに特別講習を受講させなければならない。(1項、H24国交省告示455号第5条)
 ② 運行管理者として新たに選任した者には、基礎講習又は、一般講習(基礎講習を受講していない当該運行管理者にあっては、基礎講習)を受講させなければならない。(2項、H24国交省告示455号第4条第1項)
 ③ 最後に国土交通大臣が認定する講習を受講した日の属する年度の翌年度の末日を経過した者には、基礎講習又は一般講習を受講させなければならない。(3項、H24国交省告示455号第4条第3項)



(5) 運行管理者資格者証(法第19・第20条)

① 資格者証の交付(第19条)

● 大臣は、次のいずれかに該当する者に対し、運行管理者資格者証を交付する。
 ① 運行管理者試験に合格した者
 ② 事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務について5年以上の実務の経験、その5年の間に大臣が告示で定める講習で大臣の認定した者を5回以上受講した者(安全規則第24条)



● 国土交通大臣は、前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、運行管理者資格者証の交付を行わないことができる。
 ① 運行管理者資格者証の返納を命ぜられ、その日から二年を経過しない者
 ② 貨運法若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反し、貨運法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者



② 資格者証の訂正(安全規則第26条)

● 資格者証の交付を受けている者は、氏名に変更を生じたときは、運行管理者資格者証訂正申請書をその住所地を管轄する地方運輸局長に提出し、資格者証の訂正を受けるか、訂正に代えて資格者証の再交付を受けなければならない。(安全規則第26条)



③ 資格者証の返納(法第20条)



法第20条
国土交通大臣は、運行管理者資格者証の交付を受けている者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、その運行管理者資格者証の返納を命ずることができる。





● 資格者証を失ったために資格者証の再交付を受けた者は、失った資格者証を発見したときは、遅滞なく、発見した資格者証をその住所地を管轄する地方運輸局長に返納しなければならない。(安全規則第28条第1項)

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